WEB版あいちゃん便り
今年は寅年・・・トラとヒトの眼の違い(1)
新年あけましておめでとうございます。謹んで新年のお慶び申し上げます。
新型コロナウイルスが流行し始めてから、今年で3年目です。新年に入ってオミクロン株による新型コロナの新規感染者数は急激に増加しています。
当院は、今年もスタッフ一同、新型コロナへの感染症対策を行っていきたいと思っております。
今年もよろしくお願いいたします。
さて、今年は「寅年」です。
トラなどのネコ科の動物の眼の構造は、ヒトの眼の構造と大変よく似ています。
球体の眼は、外側より、強膜、脈絡膜、網膜という3つの膜で構成され、形を保持し情報伝達をきちんと保てるようになっています。目に入った情報や光は角膜→水晶体→硝子体→網膜→視神経→脳という順に伝達されます。これは、ヒトの眼もネコ科の動物の眼も同じです。
ヒトの眼の構造は、こんな感じ。
ネコ科の動物の眼の構造は、こんな感じ。
ヒトの眼とネコ科の動物の眼の構造で異なる点は、2つ。
瞬膜(第3眼瞼)と輝板(タペタム)です。
【瞬膜(第3眼瞼)】
瞬膜は、通常は下まぶたと眼球の間におさまっていて、外見上は構造がほとんどわからず、目頭側に、白っぽい膜や黒いラインとしてわずかに見える程度です。
瞬膜の役割は「眼球の保護」。まばたきなどで上下のまぶたを閉じたとき、一緒に水平方向に閉じ、眼球の表面のゴミやほこりを払いのけるワイパーのような役目をします。瞬膜のなかある「瞬膜腺」というところから涙が出ていて、瞬きをするたびに角膜表層に涙を広げることで、眼球を乾燥から守っています。
次回は、輝板(タペタム)について