WEB版あいちゃん便り
緑内障の進行と視野
①正常・・・黒い部分は、誰にでもある視神経乳頭部分の盲点。
②初期・・・中心から少し離れた所に見えにくい部分があるが、自分で異常に気づくことはあまりない。
③中期・・・上側の視野が大きく欠けているが反対の目の視野でカバーされるため、異常に気付かない。
④後期・・・上側と下側の両方に視野欠損がある。自覚症状が出始めて、眼科を受診される方が増える。
⑤末期・・・視野狭窄が高度に。中心付近の感度が下がり視力も低下。最終的に中心部も見えなくなる。
緑内障の方は、約20年前の調査では、「40歳以上の20人に1人」と言われていたが、平均寿命が延び、第二次ベビーブームに生まれた方々も40歳以上になっているため、年々緑内障の方は増加しています。
昨今の研究では、緑内障には遺伝子や循環器系の体質との関連性が指摘されています。
つまり「たばこを控え、適度な運動をする」等以外に”緑内障にならない予防する”のは難しそうだということです。だからこそ緑内障は「早め(自覚症状が出る前)の発見」と「寿命が尽きるときまで生活に支障が出ないよう、上手に付き合っていく」ことが大事です。
「40歳過ぎたら(普段眼科に行かない方は50歳や60歳でも)眼科で検診を受けましょう!」
「緑内障だと診断されても・・・悲観しないで!ゆっくり進む病気なので、すぐには失明しません!」
「緑内障の方は、必ず定期的に眼科を受診し、私たちといっしょに経過観察をしていきましょう!」
<<緑内障なのに、検査ばかりされてて、全然治療をしてくれない・・・とお悩みの方へ>>
緑内障の根本原因は、まだ解明しておらず、現在できる主な治療は、点眼薬で眼圧をコントロールし視野の欠けの進行を遅らせること、緑内障の進行の具合や眼圧は個人差が大きいので、各人の状況把握をする(検査)ことが重要です。残念ながら、緑内障は治る病気ではないので、点眼薬治療を開始すると、一生毎日点眼を続けてもらわねばなりません。手間が増えるだけでなく、眼自体への負担(副作用のリスク)もあります。そのため、緑内障の初期は検査によって現状を把握・確認しながら点眼開始のタイミングを計っている階段だとお考えください。