WEB版あいちゃん便り
イノシシの目=猪目=❤
インターネットで「いのしし 目」で検索すると、「猪目(いのめ)」がたくさん出てきます。猪目とは、日本の最も古い文様のひとつ、日本古来からある可愛らしいハートマーク。
約1400年前、奈良時代から神社や仏閣などの建築装飾としていろんなところに使用されており災いを除き福を招く意が込められています。
例えば、縣魚(げぎょ)という屋根の合わさった場所、仏具や飾り金具という木のつなぎ目を隠す金属の装飾にある。古くは古墳時代の刀の鍔にも見られます。
<<猪目の由来には諸説ある>>
①梵字の「い」の字が変形したものという説。
仏教の神様。帝釈天(たいしゃくてん)の加護が得られる、招福の力があるというものです。
②猪の目を模した形であるという説
<<神社や仏閣、お城に多く使われる理由も諸説ある>>
①日本では古くから獣の目には魔力があると言われており、猪目には魔除け厄除けの力があり、その加護を得るために広く人々の間に広まったという説。
②菩提樹の葉に似ているからという説
菩提樹の下でお釈迦様が悟りを開いたとされ、原産地のインドでは、インド菩提樹は三大聖木のひとつとされています。日本でも多くのお寺で菩提樹の木が植えられています。
葉やモチーフは現在でもお守りとして人気があります。
京都の宇治田原にあるには、正寿院の客殿(則天の間)には、大きなハート型の猪目窓という窓があります。この猪目窓から、春は桜やライトアップされた夜桜、夏は新緑の緑、秋には紅葉の赤、冬は雪の白と四季折々の景色を眺めることができます。
季節によっては、猪目窓から入る日の光が室内に綺麗なハート型を作る時間があり、これは「幸せのおかげ」とよばれ、インスタグラムやSNSを中心に話題です。
この正寿院に、8、18、28日に拝観すると、願いが叶う紐と言われている「叶紐(かのうひも)」がもらえる。境内にある地蔵堂に願いを込めて結んだり、お守り代わりに持ち帰ったりできます。